実施概要

ブルベ(BRM)はスタート後、自己責任ですべての状況を乗り越えていく長距離走サイクリングです。レースでも競技でもありません。自転車環境の社会的認知のためにも、交通法規(特に信号)厳守です。事故を回避する能力と社会性が必要です。(オダックス埼玉初代代表:妻神邦昭)

BRMって何だ

BRMはAudax Club Parisien(ACP)が認定するブルベです。BRMは世界各国で行われているもので、日本での開催はAudax Japan(AJ)が統括しており、オダックス埼玉が主催するBRMはBRM/AJ規定に基づいて開催します。

BRMは指定のルートを走り、ルールを遵守して規定時間内に完走すれば認定を与えられるランドネです。ランドネはフランス語でトレッキングやハイキングの意味です。自転車で使われる場合、ノーサポートで長距離を走る耐久サイクリングを指します。ランドネはレースではなく、走者が自己のリスク管理の元に補給や機材の修理などを自力で解決し完走を目指す、自転車スポーツ発祥からの伝統あるサイクリング形式です。ランドネを走る人をランドヌール (Randonneur、ランドネを行う者) 、女性はrandonneuse(ランドヌーズ)と呼びます。ルールにも「走者は私的な走行を行っていると見なされる」とあるように、ルールや規定時間があっても考え方は個人的なツーリングと同じなのです。他に迷惑を掛けず、自分の安全は自分で守ること、すべての責任は走者が負うことになります。

オダックス埼玉では必ずしもBRMが危険なスポーツとは思っていません。しかし、BRMは公道を走る上に、様々な気象条件、地形の中を長時間走ります。夜間走行もあります。そのため、大きなリスクが伴います。事故被害による重大な損傷を負う、あるいは加害者になるリスクもあります。そうした大きなリスクがあることを認識した上で、リスクを回避して安全に走行を終えることも走者の自己責任となることを理解した上で参加してください。オダックス埼玉はいかなる事故 にも責任を負いません。

コロナ禍におけるさいたまブルベ運営

通常のBRMと一部運営が異なりますので、「新型コロナ感染防止対策とさいたまブルベ運営について」と各BRM案内ページを読んでください。

申込み

BRMによって異なることもあります。各BRM参加案内ページで内容を確認してください。

参加資格
  • 20歳以上で自己完結できるサイクリスト
    サポート、リタイヤの回収はありません。
    すべてにおいて自己責任で対応できることが必要です。
  • ブルベ走行中の事故を補償する賠償保険1億円以上に加入していること
    保険未加入者は参加できません。
    虚偽なく正確に申告すること。

オダックス埼玉のブルベに参加される方は、保険ページを読んで理解した上で参加申込みして下さい。

  • 順次取得
    初めてBRMに参加される方は200、300、400、600の順次取得を推奨します。

申込みはインターネットを利用したスポーツエントリーを使用しますが、BRMによってはスポーツエントリーを使わないこともあります。申込み方法、参加費に関しては各BRM案内をごらんください。

申込方法

BRMの参加申込みは、(株)アプロードが行うオンライン申込み、スポーツエントリーを利用しています。事前にスポーツエントリーへの登録が必要です(無料)。登録したら、参加希望のBRMにエントリーしてください。スポーツエントリーに登録しただけではBRMの申込みにはなりませんのでご注意ください。

Audax Japan会員の方は、会員登録したときと同じスポーツエントリーのIDでBRMの申込みをしてください。IDが異なるとAJ会員登録番号が自動反映されませんのでご注意ください。

BRMによってはスポーツエントリーを利用しないこともあります。

申込時の注意 ローマ字名

認定はローマ字名に対して与えられます。オダックス埼玉では、参加者が申込時に申告したローマ字表記で認定の申請をします。認定はSRメダル、R5000などの申請に必要です。ローマ字表記が異なると、せっかく自分が取得した認定でも別人と見なされてしまいますので、すべてのBRMで同じローマ字表記を使用してください。自分のローマ字名は自分で責任を持っていただくようお願いします。

よくある間違い

  • スペルの不統一
    「おおた しんいちろう」をローマ字にするといろいろな書き方があります。どのように書くかは本人の自由ですが、BRM毎に表記が違う人がよくいます。必ず表記は統一すること。
    例: OTA Shinichiro OOTA Sinitiro OHTA Shinichirou
  • 姓名の逆
    BRMで使用するローマ字名は日本語と同じで苗字、名前の順番になります。逆にすると別人になりますのでご注意ください。
    例: 太田 新一郎 → OTA Shinichiro
  • 全角文字
    全角文字は日本語フォントになります。必ず半角英文字を使用してください。
所属クラブ

ここでいうクラブとはACPからBRM開催のためのクラブコードを取得したランドヌール・クラブのことで、オダックス埼玉もそのひとつです。AJ会員はオ ダックス・ジャパンとなります。会員でない一般の方は無所属を選択してください。AJ会員でもクラブに入っていればクラブを選ぶことができます。

参加費とDNS

参加費はBRMによって異なります。各BRM参加案内をご覧ください。
BRMは営利目的でなく、ブルベを楽しみ、普及させるためにボランティアで開催しています。従って、コース設定や運営に必要な最低限の経費を参加費として徴収するものです。

BRMが中止になった場合、DNSの場合も参加費の返却はしませんのでご了承ください。DNSの際はご連絡ください。

参加受理

スポーツエントリーで申込みした場合には、スポーツエントリーから届く「エントリー確認」メールが参加受理となります。申込みをしても入金しないとエントリー完了にならないので注意してください。

出走するまでの準備

ロングライドのBRMでは天候変化、ミスコースなど様々な要因によって、予想以上に疲労することもあります。疲労や睡眠不足は思わぬ事故につながりますので、体調を整えて出走するようお願いします。

ルール確認

オダックス埼玉の主催するBRMはBRM/AJ規定に基づいて実施します。事前に読んで理解していただくようお願いします。

コース確認
  • キューシート
    BRMではルート上に進行方向を示す案内看板はなく、誘導スタッフもいません。キューシートと呼ばれる進行指示表を元にルートを辿ります。キューシートにはPC 開設時間と位置、コース確認に必要な情報が記載されています。GPSを利用される方は各自キューシートからGPSデータを作成してください。
  • キューシートはエクセルファイルでアップしますので、自分の見やすいようにして使ってください。
  • ミスコースしないよう事前に十分な準備をしてください。
使用自転車

人力で動くものであれば種類問わず参加できます。ただし、 制動装置のないもの、道路交通法により公道で使用できないものは参加できません(詳細はBRM/AJ規定参照)。

車検はありません。安全に走行できるよう各自の責任で整備してきてください。雨の中の長い下りでは予想以上にブレーキシューが減ります。

義務付け装備

道路交通法の保安部品を含む下記5点を義務付けとします。 装備チェックで不備がある場合には出走できませんのでご注意下さい

  1. ベル
    鈴はベルとは認めない
  2. 前照灯
    400km以上の距離では2灯以上(AJ規定)
  3. 尾灯
    赤色で常時点灯のもの(昼夜問わず点滅不可/複数装着している場合も尾灯はすべて点滅不可)
    必ず自転車に装着すること
    *ただし、サドルバッグ、サイドバッグ、キャリアなど自転車の車体に固定、一体となっている物に取付けてあれば可とする(オダックス埼玉規定)

    400km以上はヘルメット後部に赤色の灯火を装着(点滅可 AJ規定)
    後続車両からの視認性向上のため
  4. ヘルメット
  5. 反射グッズ
    夜間は後方及び前方から確認できるベストなどを装着すること
    前傾姿勢で後方から見える腰(臀部)への装着が理想的
    *昼夜の装着を強く推奨します。

    BRM当日にオダックス埼玉オリジナル反射ベストADX-V入手可能です。

暗い夜道を走るためには明るいライトが必要であり、400km以下でも2灯以上装着する人は多いのです。尾灯を付けてもサドルバッグなどに隠れてしまい後続車両から見えないのでは安全ではありません。また、反射ベストやタスキがリュックで隠れてしまう人もいますが、それではドライバーから見つけてもらえないでしょう。義務付け装備は自分の身を守るものです。各自工夫して十分な装備をしてください。

その他装備

ロングライドに備え必要なものを携行して下さい。コースによってはコンビニエンスストアがない区間もあります。現在ではグーグルなどのオンラインマップを利用すればルート周辺の状況を確認することもできますので、事前に走行プランを立てて装備を準備してください。

チューブ、パンク修理セット、工具、雨具、補給食、救急用品、着替え、予備バッテリーなど

注意事項

睡眠不足や体調不良は思わぬ事故につながりかねません。体調を整えて出走してください

また、必要に応じて、事前にビジネスホテルや健康ランドなど仮眠できる場所を探しておくといいでしょう。眠いのをがまんして走るのは危険であるだけでなく、効率も悪くなります。

BRMの中止

気象状況の悪化などにより中止にすることもあります。
中止決定は当日の朝に行い、集合場所で発表します。
当日の天候によって判断するため事前の決定・発表はしませんのでご了承下さい。
スタート後でも急激な気象変化によって中止することもあります。また、開催した場合でも、最低で200km、長いものは1200km超えまであるBRMは広範囲に渡って走行することになり、場所や時間によって気象やルートの状況はかわるものであって、全ルート同一条件にはならないのです。出走するかどうかを含めて走行中の危険は走者自身で判断し、待機、リタイヤなど適切な対応をすることが原則です。
中止になった場合でも参加費の返却はしませんのでご了承下さい。

ルール違反

ルールに違反すると認定を受けられません。事前に必ずBRM/AJ規定を熟読してください。

代替出走の禁止

ACPでは1921年よりすべての認定番号を記録しており、認定番号は個人に与えられるものです。また、申込み者は賠償保険加入を申告し、それに基づいて参加が認められたものです。代替出走が判明した場合には、以後オダックス埼玉主催BRMへの参加をお断りします。

道路交通法の厳守

BRMは公道を走るサイクリングです。道交法は厳守です。それが周囲のBRMへの理解を深めることにつながります。BRMルールにも交通法規厳守が定められており、ブルベを走る基本です。違反は失格の対象になります。

道交法を守るだけでなく、常に歩行者、クルマなどへの配慮も忘れないでください。マナーの悪い走り方をしていると、BRMを継続できなくなります。

PC以外でのサポートの禁止

サポートは任意としますが、PC以外でのサポート(食糧補給や、装備の受渡し等)は禁止です。
参加者同士や事前にサポートを取り付けたのではない第三者の手助けは認めます。第三者の手助けとは、自転車店での修理、PC間におけるコンビニでの補給、救急活動などです。


補給などのサポートをする私設エイドステーションは禁止です。善意の私設エイドステーションでも、PC以外の場所でサポートを受けた参加者は認定を受けられなくなりますのでおやめください。応援のみの場合にも他の交通の迷惑にならないようご配慮していただくようお願いします。

伴走の禁止

コース上のサポートカー伴走は禁止です。

BRM当日

集合場所はBRMによって違います。間違わないように指定の時間までに受付をしてください。

受付

出走リストのローマ字名を確認の上、サインをしてください。
出走リストへのサインをもって「責任・リスクの負担・及び補償の免除と権利放棄書」への同意したもとします。サインがない場合には出走できません。

ローマ字表記に間違いがあれば必ず申し出てください。ローマ字名が間違っている場合、認定を受けても別の人の認定となります。自分の名前は自分で責任もつようお願いします。

ブルベカードを受け取ったら必要事項を記入してください。記入例はこちら

ブリーフィング

BRM全体の注意事項のほかに、コースに関する情報をブリーフィングで説明します。有人PCがある場合にもブリーフィングで連絡します(事前にHPでお知らせはしません)。遅刻された方はご自身でスタッフに確認してください。

装備チェックとスタート

義務付け装備のチェックを受け、ブルベカードにスタートサインをもらってください。装備に不備があるとスタートできません。また、ブルベカードにスタートサインがないと、規定時間内に完走しても認定を受けられませんのでご注意ください。

スタートサインをもらったら任意スタートしてください。

スタートのクローズ時間

スタート時刻に遅れた場合は30分後までは出走できますが、所要時間は規定のスタート時刻より計算します。
スタートにもオープン、クローズ時刻があります。主催者が決めたスタート時刻がオープンとなり、それより30分後がクローズ時刻です。クローズ後は出走できません。ACPの定めたBRMルールではスタート時刻から1時間後がクローズ時刻になりますが、2009年5月9日より日本国内のBRMではスタートのクローズ時刻はスタート時刻から30分後に変更されました。

クローズ前に、ブルベカードにスタートサインをもらっていれば、クローズ後になっても構いません。

走行中

スタートしたら指定のPCを通過してフィニッシュします。走行中のサポートはなく、あらゆることに自分自身で判断して対応しなければなりません。

コントロール(PC)

コースにはPCが設定されていますので、すべてのPCを通過してください。PCにはオープンとクローズ時刻があり、その時間内に通過しなければなりません。

PC不通過だったり、オープン時刻より早かったり、クローズ時刻より遅い場合には認定を受けられません。

PCにはスタッフがいる有人PCと無人PCがありますが、いずれのPCでもオダックス埼玉からの補給はありません。

ショートカット防止のため、ブルベカードに記載されていないシークレットコントロールを設定することもあります。シークレットにはオープン、クローズ時刻はありませんが、シークレットを通過しないと認定は受けられません。

  • 無人PCとレシートチェック

無人PCでは、PCに指定された店で買い物をしてレシートをもらってください。
レシートに記載された時間を通過時刻とします。
レシートの時刻がオープン前やクローズ後だと認定は受けられません。
レシートは有人PCまたはフィニッシュ後にスタッフに渡してブルベカードへ記入してもらってください。
レシートを紛失すると認定を受けられませんので大切に保管してください。

  • 有人PC

スタッフが待機する有人PCではブルベカードにスタッフのサインをもらってください。有人PCはブリーフイングでお知らせします(事前にHPでお知らせはしません)。

オダックス埼玉ではコンビニを利用している場合でも有人PCとなることがあります。有人PCでは、レシートがあってもブルベカードにサインがなければ認定は受けられません。

  • その他PC

PCのタイプはBRMによってクイズポイント(QP)など様々あります。各BRM案内ページで確認してください。

リタイヤ

リタイヤする場合にはブルベカードに記載されている本部電話に連絡してください。その場合でも回収はありませんので、自力で戻るか直接帰宅してください。

リタイヤの連絡をせずに、帰宅してしまう人がいます。自己責任で回収なしとはいえ、自分たちの主催しているBRMで通過するはずの人が来なければ当然ながら心配もしますし、クローズ時刻設定のないシークレットなら待っていなければなりません。そうしたことがあれば、主催の負担は増し、続けていけなくなります。自己責任のBRMだからこそ、連絡をしていただくようお願いします。

フィニッシュと認定手続き

BRMはブルベカードを提出するとフィニッシュになります。時間内に完走してもブルベカードを出さないと認定は受けられませんのでご注意ください。

ブルベカード提出

フィニッシュしたらブルベカードと無人PCの通過証明になるレシートを用意してください。ボランティアスタッフがすべてのPCの通過時刻を確認してブルベカードに記入します。レシートがなかったり、通過がPC開設時間外の場合には認定は受けられません。すべて条件を満たしていれば、所要時間を自分で計算して、ブルベカードの所定欄に書き入れます。ブルベカードにはフィニッシュサインの欄があります。サインがないと認定を受けられなくなりますので、忘れずにサインしてください。

メダル

規定時間内に完走した人は記念のメダルを購入できます。希望者はブルベカードのメダル欄にチェックを入れてメダル代(1000円)を払ってください。

200、300、400、600、1000kmのメダルはACP製作のもので、PBPの翌年にデザインがかわります。2021年のデザインは昨年と同じです。

終了

すべて記入したブルベカードは忘れずにボランティアスタッフに渡してください。
間違って持ち帰らないように!

ブルベカードを提出したら完了となりますので各自帰宅してください。クルマで来られた方はくれぐれも事故のないよう注意してください。

認定

オダックス埼玉はAJを通してACPに認定申請をします。
後日、認定シールを添付したブルベカードを送ります。

シールに記載された認定番号はSRメダル、ランドヌール5000、10000申請時に必要になりますので保管してください。また、海外ブルベに参加するときに必要になることもあります。
ブルベカードを発送する際には、Topicsページでお知らせします。

認定番号はAJのリザルトDBで確認できます。