オダックス埼玉
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20. 私設エイドステーションと沿道の応援
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ブルベはコントロール以外のサポートは禁止されている。PBPでも同じである。しかし、PBPでは、民家の前にテーブルが出され、水、食べ物などが振る舞われる。小さな子供から高齢者まで幅広い年齢層、男女問わず応援してくれるのだ。有料の場合もあるし、その形態は様々である。中には、子供が川の水をペットボトルに入れて出しており、飲んではいけないと言った話もあったが、終わってから周囲でお腹を壊したという話は聞かなかった。サービスを受けるかどうかは本人次第、それに伴うリスクがあったとしても本人の責任である。水などのサービスはなくても、深夜参加者が来るのを待っていてくれる人たちもいた。また、街の中にPBPを歓迎するためのオブジェが飾られているところもある。ちょっとしたメカトラブルの場合には、沿道の人が手伝って直してくれたという人もいた。こうしたたくさんの人たちの応援があったからこそ、PBPをより楽しめた。 |
←スタートして80kmくらいのところで集団が止まったので何かと思ったら、深夜沿道で水のサービスをしていた。ここはかなりの人がお世話になったのではないか。
→路上にテーブルを出して水や食べ物を提供してくれる私設エイドステーションはたくさんあった。 |
PBPのルートは街をすぎれば信号も民家もなく、クルマさえあまり通らないところが多い。集団走行していればいいが、単独で走っているときには路上で応援してくれる人たちを見つけるだけで嬉しくなり、励みになったのだ。
ただし、ルール上ではコントロールとその周辺決められた場所以外でのサポートは禁止されている。コース上でサポートカーから補給を受けてペナルティを受けたライダーもいる。しかし、沿道住民のサービスは日本人参加者も利用したが、ペナルティを受けた人はいなかった。 |
単独走行中タレていると、何語か解らぬが何度か「俺の後ろにつけ」と言ってくれた。がんばって後ろにつくと丁度いいペースで嬉しそうに引いてくれる。イタリア人は「ファンタスティック!」と大げさに喜んでくれ通る町々でもいたるところに応援の人や看板や飾りつけがなされている。私設のエイドステーションも所々に設けられている。厳密には第三者からの手助けは違反なのかも知れないが、一度だけ最後の夜に途中の村で、コーヒー2杯とパウンドケーキを2切れご馳走になった。少年がポットのから注いでくれたコーヒーはフランスで飲んだ一番美味しいコーヒーであった。沿道の応援がずっと続いて凄かったスタート直後。真夜中、毛布にくるまってニコニコとベンチに座っているお年寄り達。朝もやの向こうに見えた家の前で、頬杖ついて座っている少女に手を振ったら立ち上がって大きく振り返してくれた。(山口哲生) |