HOME | PBP top | 2003 top
オダックス埼玉
5. バイク運搬大切なバイク、どうやって運んだのか
薄手の輪行袋からハードケース、段ボールまでいろいろ

成田で集合してみれば、輪行バッグはひとそれぞれ。さすがに、2003年当時はハードケースは価格の高いものしかなかったので極少数派。案外多かったのがオーストリッチのトラベルバッグ。コンパクトな割にバッグそのものの厚みもあってバイクを保護できる。ペダルをはずすものが多かった。ディレーラーははずしたりはずさなかったりだが、緩衝材で包み保護する人は多かった。緩衝材はプチプチのビニールが一般的だが、タオルをリヤメカに巻き、組むときにウエス代わりに使っていた。シーコンのコンフォートはホイールをはずしてフロントフォークとリヤエンドをバッグ固定の金具に留めるだけなので、作業は簡単だった。バイクショップで段ボールをもらってきた人たちもいた。通常使用している軽量コンパクトな薄手の輪行袋もあった。たいていは厚紙や緩衝材で補強していたが、中にはエンド金具のみで他は一切補強なしもあった(詳細は下の囲みを参照)。

輪行バッグを開けたら壊れていたなんてことになりたくない。だから、それぞれ工夫する。「ハードケースや段ボールは投げられるから、逆に安定感のない薄い輪行バッグのほうがいい」という意見もある。確かに一理あるかもしれない。しかし、強度のあるハードケースにしっかり収納すれば、多少投げられてもいいわけだし、何がいいかは一概には言えないようだ。PBPから帰るとき、飛行機の窓からたまたま外を見たら、機内へ荷物積み込み作業中、しかもちょうど我々のバイクをベルトコンベアーに載せている最中で、やっぱり投げていた。段ボールやハードケースはもちろんオーストリッチのトラベルバッグは掴んで投げやすそうだったし、シーコンもバッグがベルトコンベアーに着く寸前に作業者の手から離れていた。といっても、放り投げていたわけではなく、乱暴に置いたという感じ。他はすでに積み込んだのか見ることはできなかった。しかし、帰国後にバイクが壊れたという話は聞いてないので大丈夫だったのだろう(間違っていたら訂正しますので連絡ください)。バイク破損は運不運もあるし、荷物の積み替えのない直行便より乗り継ぎ便のがリスクは高くなる。

使用する輪行バッグの種類は移動の足によっても違ってくる。最寄り駅からホテルまで自走するなら、コンパクトな輪行袋になるだろうし、ホテルまでクルマで移動するなら大きなハードケースでも問題ない。

←パリ市内のホテル前でバスへの積み込みを待つ輪行バッグに入ったバイク。

→バイクショップで段ボールをもらってパッキングしていた人たちも数人いた。

重量制限に注意、エアボンベは持込禁止

荷物には重量制限がある。パリ直行便のあるエール・フランス、JAL、ANAはいずれも20kg。以前は多少オーバーしても大目に見てくれたが、最近では厳しくなったらしい。2003年はエール・フランスを利用、人によっては20kgを越えていた人もいたものの、全員のトータルで帳尻を合わせたので追加料金なしで済んだが、やはり気をつけた方がいい。現在、エールフランスの公式サイトには自転車持ち込みは80ユーロと記載されている。2003年当時はとくに自転車料金は必要なかった。

また、オイルなどは手荷物として機内持ち込み禁止、エアボンベは飛行機に載せることが禁止。帰りに、慌ててパッキングしたためオイルや工具類がリュックに入れたままになっており、セキュリティチェックであわや没収されるところだったが、「パリブレストを走ったのか」と係の人に聞かれて「そうだ」と答えたら、外に出て預け入れ荷物に入れてくるようにと言われて没収されずに済んだ。南回りでパリに行った人の中にはトランジットの香港で予備の乾電池すべて没収されてがっくりした人もいた。成田ではそんなことはなかった。最近はテロ対策で荷物チェック内容は変化しているから、実際に行くときには要チェックだ。

もうひとつ、タイヤの空気は抜かなくても平気なのに、成田ではタイヤの空気を抜くように言われた。2003年のときにはサポート隊がフロアポンプを持参したが、次回PBPではサポート隊はいない。フロアポンプを持っていく人もいないだろうが、国内ブルベでも使っている人が多いトピークのロードモーフなどフロアタイプの携帯ポンプで充分だった。

薄手の輪行袋でもトラブルなしでした

PBPで使用した輪行バッグはオーストリッチのロード用、薄くて小さくて軽い5千円位のものです。国内で行なう輪行と全く同じで方法でやりました。リアメカも取り付けたまま、エンド金具は付けましたが基本的に輪行袋で包んだのみ。緩衝材とかも使用していません。空輸なので、タイヤの空気は少し残して抜きました。 PBPのときには、成田からフランスCDG(シャルル・ド・ゴール空港)まではエールフランスの直行便でした。以前、アリタリア航空の直行便でイタリアに輪行した時もこの方法。イギリスに輪行したときも同じでしたが、このときはタイ航空のバンコク経由を利用、復路でスポークが曲がっていました。PBPのときも、直行じゃなかったらもっと気を使ったと思います。心配し始めるときりがないので、過去の経験からいつもどおりにしました。それでトラブルもありませんでした。輪行袋で包むと中が見えないので、中身が特別な自転車であること。上下の区別について荷物を取り扱う係員に伝わるようにするなど、注意したほうが良いかもしれません。(山崎光太郎)

←準備中BACK (5/26) NEXT→  Page top