雨と残雪と峠

チーム・ボナペティ

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山形からの山岳ルートとロングトンネルを繋ぐアローズルート

距離は380km、コースの大半が山中

我々のチームは、PBPを一緒に楽しんだ3人と、強力な助っ人1名の、
合計4名で発足しましたが、中西さんが体調を崩して無念のDNS。
今泉さん、渡辺さん、山下の3名で走ることになりました。

我々のチームのルートは、山形駅をスタートし、米沢・喜多方・日光・桐生を経て、
川口へ向かうほぼ直線に近いルートです。距離は380kmあります。
コースの大半が山中で、途中大きな峠は3つほどあります。

出発ポイントは、山形駅前のローソン。
今泉さんは前日入り。渡辺さんと山下は会社の行事で前日入りを
あきらめ、新幹線で当日入りしました。
前日の悪天候から交通機関の遅延を心配しましたが、心配をよそに定刻どおりに到着。
急いで輪行袋から自転車を取り出し、準備を整え、スタート地点のローソンへ向かいます。
ここで、到着前からメールで連絡を連絡を取っていた今泉さんと無事に合流。
ローソンのレジの時間は、事前に今泉さんがチェックしていてくれたので、
レシートをもらうのにも、余裕がありました。
たまたま? お客さんが少なかったこともあり、店員さんにお願いして、
スタート時刻ジャストのレシートをゲットし、いよいよスタートです。

駅前で記念撮影をしてから、走り始めました。
天気については、新幹線で走っていたときからあきらめていましたが、
スタートから雨で、時折強く雨が顔をたたきつけます。

道路の電光掲示板では、市街地でも気温10℃。結局最後まで、この気温より高い
数値を見ることはありませんでした。
ペースは26〜30kmと、ゆっくりです。先頭を行くのは今泉さん。何もかも計算済みなので、
安心して付いて行けます。
PC1には、余裕を持って到着です。
気温が低いので、コンビニで止まって休憩すると、雨か汗で湿った服が体温を奪います。
スタートして間もないのに、この寒さには参りました。もっとも、少し無理して薄着だったのが悪かったですけど・・・。
ちなみに上下のカッパを着ていたのは、今泉さん。私と渡辺さんはカッパの上着だけです。
下もはいて走れば、もう少し温かく感じたかもしれません。

残雪の大峠から桜満開の喜多方市へ

PC1を過ぎ、しばらくは米沢の市街地ですが、市街地を抜けると大峠への上り始まります。勾配はやや緩やかですが、峠に近づくにつれ道の両側に雪が目立つようになり、峠近くではかなり雪が残っていました。もうこの時期は殆ど残っていないと思っていましたが甘かったです。気温もかなり低めでした。

喜多方市内に入ると天気は一時的に回復。路面も乾いています。ちょうどこの時期は桜が満開で、雨が降っていないこの時には桜を楽しむ余裕がありました。

PC2はちょっとした買い物だけで済ませ、その先にある今泉さんお勧めの喜多方ラーメンのお店で遅めの昼食です。ちなみに、このラーメン店もわがチームのQシートには書かれているので通過はできません。三人そろってチャーシュー麺を注文。
冷えた体には、温かいラーメンはとてもありがたかったです。スープも残らず完食です。
また、お店の中は温かく、ぬれた服を少しだけ乾かすことが出来ました。

会津平野を抜けると、再び峠が待ち構えています。時刻は夕刻。この峠は、
今回のコースの中で一番のぼり応えがありました。上るにつれ、天気は雨に変わります。
せっかく乾いた服がまた濡れはじめました。
氷玉峠付近の気温計は5℃。氷玉峠を少し下ったところにある大内ダムで写真を
取りましたが、凍えそうでした。ここでグローブを交換。グローブも厚手の指付きの
ものを持ってきて正解でした。

湯西川温泉の足湯

PC3に到着したときに既に暗くなってしましたが、何よりも店外で食事をしなくてはならないのがつらく感じました。吐く息が白いです。
PC3〜4までは、アップダウンが続きます。以前、車で通ったときのR121は交通量が
多かったのですが、この時期は控えめで、多くはなかったです。
この区間は、少し長いので数少ない途中のコンビ二で少し休憩。
出発間際にパトカーに乗ったおまわりさんに声をかけられましたが、三人で行動して
いたからでしょう、職質には至らず。「気をつけてね」と見送ってくれました。
昔、身分証の提示を求められましたが、あまり気持ちのいいものではありません。
さらに、少し走って「湯西川温泉」の道の駅でトイレ休憩。冷えるのでトイレが近いです。そこには温泉地らしく足湯があり、手を入れてみるとあったかい。誘惑に負けて、
足湯で少し休憩です。足を漬けているときは極楽でしたが、濡れた靴下を履くのには
勇気が必要でした。

PC4に到着した直後は、妙に温かく感じました。標高も緯度もだいぶ温かいところに
来ているはずなので当然ではないかと思い、コンビニに入ると冷たいものに手を
出したくなる衝動に駆られました。が、落ち着くと寒く感じるのではないかと思い、
私は止めておきました。
温かいお弁当を買って外に出ると案の定寒く感じました。
温かいものを選んで正解です。しかし、今泉さんは誘惑に負けたらしく、
アイスを買って辛そうに食べてました。その他、冷たいぶっかけうどんも
平らげていました。やっぱり今泉さんはすごいです。

深夜の日光東照宮

PC4を出るとすぐに、日光東照宮への上りに入りますが、日光東照宮まではあっさり
上れました。そんなに勾配はないようです。
日光東照宮前にある「世界遺産」の石碑の前で記念撮影。時刻はちょうど日付が変わった
ところなので、我々の姿を見て馬鹿かと思うお客もいません。
日光なので場所からすると寒いはずですが、寒かったという記憶が
ないです。上りだったからかそう感じたのかもしれません。
天気も回復へ向かっているらしく、雨は少し前からやんでいました。

東照宮の前から日足トンネルまでは、少し勾配がありましたが距離は、
長くはなかったので、辛くはなかったです。むしろ、この峠を越えると、
平坦で暖かい地域が待っているので、早く超えてしまいたかったです。

ここまでは、予定通過時間よりも少し余裕をもって到着していましたが、
日足トンネルから先の長い下りから、睡魔に襲われはじめました。
前日の夜はたっぷりと寝れていなかった原因なのでしょう。
眠気を覚ますためにガムをかみますが、一時しか効果ありません。
本当であれば、距離と時間を稼げるはずだったのですが、まっすぐ進むので
精一杯の状態でした。ペースもガタ落ちです。
私と同様、今泉さんもかなり眠いらしく、安全策をとり次の休憩ポイントで
少し休むことにしました。
通りかかった道の駅の休憩室には、寝てくださいと言っている様なベンチがあり、
10分程度の仮眠を取りました。
本当はもう少し仮眠したかったのですが、眠くてペースが落ちてしまったため、
時間に余裕がなくなってしまいました。でも、この仮眠でだいぶ楽になりました。
あわせて陽ものぼり、日光を浴びて眠気もかなり引いた気がします。

22時間ジャストのレシートゲット

PC6には、30分くらいの余裕を持って到着。このコンビニにはテーブルと椅子があるので、
座って食事をしながら22時間目を迎えました。このコンビ二でもお客さんが少ない
時間帯だったこともあり、店員さんの協力で時刻どおりのレシートをゲット。
気持ちよくPC6を出発しましたが、PC6を出発してから少し走ったところで
コンビニに忘れ物をしたことに気づきました。
決して小さいものではなく、背負っていたデイバックです。自分であきれながらも、
時間にあまり余裕はないので、あわてて取りに戻りました。
荷物は無事でしたが、往復5kmのロスです。

この忘れ物で少し遅れたため、、予定のゴール地点に時刻どおりに着くかどうか
微妙になり、しばしラストスパート。
追い風も手伝って、今回の中で一番の高速巡航。
早く走っても、晴れて温かいときは、風を切って走るのも気持ちいいです。
少し余裕を持ってゴール地点の武蔵野健康ランドに到着しました。

距離は400kmよりも短く時間も余裕かあったはずですが、思ったよりも疲れた言うのが
感想です。寒い上に、天候が悪かったのが影響しているかもしれません。
思ったよりも時間的に余裕がなかったですが、コース設定をしてくれた今泉さんの
想定の範囲内。一部、新しい道が出来ており戸惑ったところもありましたが、
終わってみれば、トラブルもなく、冬と春を楽しめたフレッシュでした。
最後に、完璧なコースと時間設定をしてくれた今泉さんには、感謝です。

レポート:チーム・ボナペティ/山下 正記 2008.5.15

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