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人間の体は最適体温を保つために体温調整が行われています。体内では安静にしているときでも熱が発生し、体を激しく動かすほど筋肉に熱が多く発生しますが、体内から熱を放射することで体温を下げることができます。汗をかくのもそのひとつで、汗が蒸発するときに気化熱として熱を体内から逃がしてくれます。 でも、暑いときにはうまく体温調節ができません。体内の熱を皮膚から放射しなければならないのに、気温が高ければ逆に体内に熱が入り込んで、ますます体温を上がってしまいます。冬なら外にいるだけで体を冷やすことも可能でしょう。だけど、暑い夏はそれもできないというわけです。しかも、自転車で走っているときには、直射日光やアスファルトの照り返しによる輻射熱を浴びることで、さらに体温を上昇させます。 湿度や風も熱中症に影響します。湿度が高いと汗が蒸発しにくく、皮膚表面が汗でコーティング状態になって熱がたまってしまいます。気温22〜23℃くらいでも湿度が高ければ、熱中症になることもあるそうです。 とくに注意したいのが暑さに体が慣れていないときに急に猛暑となったときで、梅雨の晴れ間や梅雨明けは要注意です。 命を守る水分補給 「そんな大げさな」なんて思ってる人、いるでしょ! 熱中症で倒れたり、生命の危険にさらされることだってあるんです。そこまでいかなくても、水分補給に失敗すると、食欲がなくなってハンガーノックなんてことになりかねない。水分はスタート前にも500ml程度飲むこと。走行中はこまめに飲む。汗をかくと一緒に塩分が失われ、そのままにしていると血液の塩分濃度が下がって、体はそれ以上薄くならないように水分を受け付けなくなるので、スポーツドリンクを飲もう。運動時の体にはスポーツドリンクを薄めたほうが吸収しやすい。ダブルボトルでひとつには水を入れておき、首筋や太腿などにかけると体温を下げてくれます。湿度が高いときは汗を洗い流すようにかけよう。PC休憩では、顔、手足を洗い、コンビニで売っている氷を体に当てて冷やすと気持ちいいです。 首筋を直射日光から守るためにバンダナや日除けをつけるのも効果的。熱中症は睡眠不足、疲労、風邪など体調不良の時にはやりやすいので、スタート前の体調にも気をつけましょう。ゴール後に体重が減ったと喜んでばかりいてはダメ、失われた水分補給ができてない証拠。 熱中症について詳しく知りたい方は日本体育協会発行の「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」が参考になります。 |
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